「DBB-109 装甲護衛艦 いせ」
 装甲護衛艦「いせ」は扶桑型戦艦の三番艦。1925年5月10日、川崎重工業神戸造船所で起工。1926年11月12日進水、1927年12月1日就役。同型艦に「扶桑」「山城」「日向」

 本艦は、太平洋戦争勃発の切っ掛けとなった米軍の呉襲撃時における防空戦闘に「扶桑」「山城」「日向」と共に参加した他は、速力不足の関係上から太平洋戦争、欧州解放戦争においても、実戦に参加する機会が無かった。(欧州戦には「日向」のみ派遣され、ドイツ空軍のV4ロケットの直撃を受け沈没)戦後は装甲練習艦(練習戦艦)として使用されていたが、1958年3月にモスボール処置(「扶桑」「山城」は退役-解体)が施されたが、1962年のDCB−104「やくも」105「いぶき」と時期をほぼ同じくして機関のガスタービン化と大規模な兵装の近代化が施された。中でも機関のガスタービン化によって、「扶桑」級の欠点とされていた砲塔の配置による罐室面積確保不足(艦の速力向上が不可能)はガスタービン機関の小型で大出力という利点によって払拭され、さらには機関室の面積が大幅に縮小された好影響により、それまで不足していた乗員居住スペースの再確保がなされた。 また、高齢化していた艦の構造材の強化、並びに薄いとされていた主要防御区画の装甲板は複合材アーマーを採用多用することで艦の軽量化と共に決戦距離から自艦の持つ主砲口径を超える460mm砲弾の直撃を受けても耐える事が理論上可能となり、この大規模改装で艦齢の長延化がなされたため、2006年においても本艦は現役の装甲護衛艦として活躍している。

○スペック○
基準排水量 :35,000t
全 長 :219.62m
最大幅 :33.90m
喫 水 :9.03m
主 機 :Gas-Turbin×8基(COGAC方式 機関:PW-IHI2950)
軸 数 :4軸
軸馬力 :150,000馬力
速 力 :33.5kt
航続距離 :9,570浬/20nt
乗員数 :390名
○兵   装
主 砲 :74式55口径356mm連装全自動砲×6基
副 砲 :OTOメララ62口径76ミリ単装速射砲×4基
対 艦 :SSM-3対艦ミサイル4連装発射筒×2基
対 空 :20mmCIWS×4基
スタンダードSM2 SM3(装備数0〜64基可変)
:RIM-7Fシースパロー8連装発射機×2基
対 潜 :VLS発射型74式アスロック(装備数0〜64基可変)
:68式3連装短魚雷発射管×2基
艦隊行動中の装甲護衛艦『いせ』
 上空にはIRフレアがはじける爆発煙が見え、本艦の後方には僚艦が走行している様子が見える。


「DBC−105巡洋装甲護衛艦 いぶき」
 『巡洋装甲護衛艦 いぶき』は、日米太平洋戦争の初戦で帝国第二艦隊(近藤信竹海軍中将指揮)と英国東洋艦隊(トマス・フィリップス海軍大将指揮)との間に生起した台湾海峡海戦において、大日本帝国海軍によって拿捕された巡洋戦艦『レナウン』を編入し艦名を『伊吹』に改称したもの。姉妹艦『レパルス』も同海戦において拿捕されたため、『八雲』と改称し編入されている。
 また、台湾海峡海戦での損傷箇所修理の際、佐世保海軍工廠にて帝国海軍の兵装形態に合わせるべく大規模な改装を施され、特に主砲は損傷も著しかった事もあり、オリジナルの42口径38.1cm連装砲から45口径四一式36cm連装砲に三基すべてが換装されている。以後、「伊吹」は「八雲」と戦隊を組み、高速性を生かし日本のシーレーン防衛の要となった。
 民主日本国国防軍発足後は海上自衛隊 巡洋装甲護衛艦DBC−105「いぶき」(「やくも」はDBC−104)として活躍。四度の大規模近代化改装を実施された。特に62年の第三次改装では、主機をそれまでのパブコック&ウィルコックス重油石炭混焼缶42基+ブラウン・カーチス直結タービン二基四軸推進(120,000馬力、速力31ノット)から、石川島パワーインダストリー社PW5500−IHI−106型八基四軸によるCOGAC(Combined Gas turbine And Gas turbine)推進(常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時に高速用のエンジンを併用する推進方式)に換装し、最大出力220,000馬力、速力34.5ノットとなった。これは「大和」級装甲護衛艦をガスタービン化する際のテストケースとする目的でもあって、大型艦のガスタービン化を実現するため多くのデータを収集することが出来た。特に「伊吹」は1980年の第四次近代化改装時に、前甲板に有った第二主砲を後ろ甲板に移設。両舷には大型対艦ミサイル用キャニスターを装備した。これは、当時の艦隊決戦構想において、長距離艦対艦ミサイル研究が活発化し、そのテストケースとして搭載されたものである。
 ○スペック○
 満載排水量
 全     長
 全     幅
 吃     水
 機     関
 
 最 大 速 度 
 航 続 距 離
 乗     員
 兵     装




: 33,000t
: 242.0m
: 27.4m
: 9.7m
: 石川島パワーインダストリー社PW5500−IHI−106型八基四軸COGAG推進方式
: 34.5ノット
: 4,450カイリ
: 381名
: 36cm(55口径)全自動連装砲3基
: 79式艦対艦有翼誘導弾発射基 16基
: 20mmCIWS 三基

戦隊を組むDBC−105『いぶき』とDBC−104『やくも』
 2000年9月に開催された観艦式でのワンショット。艦隊行動においてこのような近距離での並走することは殆ど無いが、この式典において姉妹のランデブーが実現した。手前が『やくも』。現在においてこの姉妹二艦は、艦体を除いて同じ箇所を探すのは最早極めて困難である。


艤装中の『DCV-181航空護衛艦 ひゅうが』
○特徴○
 航空護衛艦『ひゅうが』は、2009年3月の竣工に向け艤装がほぼ終了し、現在は公試を繰り返しているところである。本艦の外観上の特徴は艦首方向に反り上がるスキージャンプ甲板の他、航空甲板上にはリニアモーター式カタパルトを二基装備しており、爆装により重量の増加したVTOL戦闘機も軽々と射出する事が可能である。また、艦上構造物は4度の傾斜が付けられ、ステルス性を意識した設計がなされているようである。
○艦番号○
 今まで、国防軍海上自衛隊の航空護衛艦艦番号はDCV-001『りゅうほう』から始まる 
連番で007『かが』に至る6隻の艦艇が登録されており、本来なら本艦も『DCV-008』となる予定であったが、本艦が当初から正規空母ではなく、ヘリコプターやSVTOL機の運用に限られる軽空母であり、ASW能力の向上を念頭に置かれている性格上、一般の巡洋護衛艦と同じ「DCV−181」の艦番が与えられるに至った。
○スペック(予定)○
基準排水量: 18,500トン
満載排水量: 22,500トン
全  長: 231 m
全  幅: 36 m
吃  水: 8 m
機  関: COGAG推進方式 LM2900ガスタービン4基 155,000hp
最大速力: 34 ノット
航続距離:
レーダー: FCS-3改 対空捜索レーダー
OPS-20改 対水上レーダー
タイプ1006航法レーダー 2基
ソ ナー : QQS-XXバウ・ソナー
兵  装 : ファランクス20mmCIWS
HOS-303 3連装短魚雷発射管 2基6門
12.7mm機銃 数挺
Mk41 VLS 16セル
ESSM
新アスロック
搭 載 機: F/AV-8J ファイティング・ハリアー 16機
SH-60K哨戒ヘリ 6機
MCH-101掃海・輸送ヘリ 2機
  • 建造:アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド横浜工場
  • 起工:2006年(平成18年)5月11日
  • 進水:2007年(平成19年)8月23日
  • 就役:2009年(平成21年)3月(予定)
  • 所属:
  • 艦名の由来:日向国(宮崎県)
  • 同一名称艦:扶桑型戦艦4番艦『日向』。当時は旧仮名遣いでひうがと表記されていた。欧州開放戦役にドイツ第三帝国空軍のV4ロケットの直撃を受け沈没。
  • 「ひゅうが」は平成16年度計画18,500トン型軽航空護衛艦、2319号艦としてアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド横浜工場で2006年5月11日に起工し、2007年8月23日に進水、2009年3月に就役の予定。

 2007年8月、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド横浜工場にて挙行された進水・命名式において、国防副大臣 片岡新太郎により「ひゅうが」と命名された。



相模湾沖を航行する「DDB110 装甲護衛艦 やまと」
 昭和17年に竣工し、現在に至るまで5度の大きな近代化改装を施されており、既に艦齢も60年を超えるものの、今もなお姉妹艦の「むさし」同様、「あすか」に次ぐ世界第二位の地位に君臨している。その兵装も大きく変わり、46cm主砲も竣工当時の45口径から55口径へと長砲身化されると共に、砲弾装填の半自動化、砲弾のカートリッジ化により、約一分掛かっていた発射間隔も装填速度が20秒と格段にUPした。また、発射速度の向上に伴う熱対策は新技術による冷却触媒を砲身内に循環させることで強制的に冷却し、砲身命数を伸ばすことに成功している。
 その艦様も、竣工時から比べると、艦橋に当時の面影を残すものの、15.5cm副砲撤去(昭和25年に行われた第一次近代化改装時に既に撤去された)と共に主機のガスタービン化による煙突の大型化とメインマストもマック式に改められている。そのマックの最上部にはSPS-52C対空レーダー、かつて2号1式電探が据付けられていた15m測距儀上には新たに左右2基のOPS-24D対空レーダーが装備されている。これらはそれぞれがアクティブフェイズドアレイレーダーであるが、SPS-52Cは通常機械的に駆動されることで、フェイズドアレイ空中線によって形成されるペンシルドームにより目標を探索するが、探知目標をロックオンすると、その方向にOPS-24Dが指向。同時二方向に制限されるが、同時に200個以上の目標を探知、識別、追尾できるため、簡易イージスシステムとも言われ「DVC110 あすか」「DBB-111 むさし」もイージス化される前は同方式を採用していた。スタンダード艦対空の誘導用イルミネータには国産のSPG-003を採用し、イージスシステムを構成するFCS04の一部であるが、その装備数も艦橋前部に3基、マック式煙突の後ろ5基の合計8基を装備することで、同時に終末誘導できるSAMは36本にも及ぶ。そのため、通常はイージス駆逐護衛艦が随伴するが、単艦での行動も可能となっている。


○「やまと」は艦載ヘリ搭載能力は有さないが、かつての水上機甲板にはヘリ甲板が装備され、耐熱コーティングが施されているためヘリコプターのみならずVTOL機の発着も可能となっている。(写真左上)
○写真右上は「AOE-426補給艦あしの」より燃料補給を受けている「やまと」と随伴する「DCG-131巡洋護衛艦 あまぎ」
○2007年5月、多国籍軍地上部隊支援のため、某国沿岸に急行中の「やまと」。対潜哨戒のため、SH60-Kが寄添うように飛行している姿が写っている。(写真右下)写真左は同国沿岸に対して艦砲射撃を行う「やまと」。この任務において消費した主砲弾は対地榴弾の零式弾、多弾子榴弾の2式弾を含め総数500発にも及んだ。
DDB-110「装甲護衛艦 やまと」兵装
主砲:55口径460mm3連装半自動砲×3基9門
対空対艦両用Mk32J 127mm自動速射砲
対空:VULCAN/PHALANX 20mmCIWS×5基
Mk−25 8連装RIM-7F短SAMシースパロー発射機×4基
対艦:90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)ハープーン(RGM-84)混載可能4連装発射管×4基
対潜:RUM-139VL-ASROC(Mk50短魚雷)専用垂直発射基VLA32セル×2基(艦舷)
ミサイル発射基:VLS64セル×艦首2基・艦尾3基
SM-2ER SAMスタンダード・対弾道ミサイル用SM-3ER
トマホーク巡航ミサイルBGM-109(A-atype気化爆弾頭,Btype対艦HE弾頭,
Ctype対地HE弾頭)
RBOCチャフ発射基×8基


第一護衛隊群 旗艦
DVC−101航空装甲護衛艦「あすか」
2009年民主日本国、国防軍海上自衛隊における、装甲護衛艦(戦艦)の保有数は第一機動艦隊所属DBB110「やまと」、第二機動艦隊所属DBB111「むさし」、護衛艦隊所属DVC101「あすか」の3艦のみであるが、中でもDVCと呼ばれる艦種は、終戦後に行方不明になり除籍された「まほろば」の二番艦である「あすか」の広大な後部甲板を飛行甲板に改造し、イージス機能を持たせ、旗艦機能はもとより、艦隊防空能力、単艦もしくは、小規模編成艦隊による作戦行動も可能とすべく改装されたため、通称「機動要塞艦」と呼ばれている。

DVC-101「あすか」と艦載ヘリSH-60JK
「あすか」の搭載機は、VTOL機に限られるが、その任務により多岐にわたる。
本艦がヘリ空母として、艦隊対潜任務を担う場合、対潜ヘリSH−60JK18機、国産のMH-1A大型掃海ヘリ4機の同時搭載が可能であり、本艦一隻で艦隊全体の対潜任務を果たすことが可能。また、この他に救難用UHー60JAや、大型双発輸送ヘリCH−48JA、海兵科のAH−1Jといった攻撃ヘリの運用も行う。

帝国海軍戦艦「飛鳥」からDVC-101「あすか」へ兵装の改変
上段(左)の写真は2010年3月に相模湾にて撮影された「あすか」。上段(右)は2009年6月、ペルシャ湾内にてアメリカ海軍との合同作戦中の写真である。
下段(左)の写真は旧大日本帝国海軍時代、公試中のもので大変貴重な画像である。戦艦「飛鳥」は昭和19年3月13日戦艦「まほろば」の二番艦として竣工。
基準排水量 :90,000t 公試排水量 :96,092t 満載排水量 :100,800t 全大長(m) :311.15 最大幅(m) :38.9 全大高(m) :56.0 吃水線幅(公試/m) :36.9 平均吃水(公試/m) :10.5 (満載/m) :11.0 軸馬力(計画) :260,000 (公試) :263,553 速力(計画/kt) :33 (公試/kt) :33.46 乗員数 :3,000 との記録が残っている。

航空装甲護衛艦「あすか」兵装 帝国海軍戦艦「飛鳥」兵装
主砲:99式45口径460mm
3連装半自動砲×3基9門

  副砲:OTO-ブレダ改
60口径200mm単装(対空対艦両用)
自動速射砲×5基

  対空:OTO-ブレダ
76mmスーパーラピッド
単装自動速射砲×2基
   
  :VULCAN/PHALANX
20mmCIWS×5基
 
 対艦:Mk33改
3-inch連装自動速射砲×2基

  ミサイル発射基:VLS64セル×2(艦首)
 VLS29セル×2基(艦舷側)
RUM-139VL-ASROC
(Mk50短魚雷)
SM-2ER SAMスタンダード
RIM-7F短SAMシースパロー
:トマホーク4連装装甲ランチャー×2基
BGM-109(A-atype気化爆弾頭,
Btype対艦HE弾頭,Ctype対地HE弾頭)
90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)
艦対艦誘導弾 ハープーン(RGM-84)
混載可能4連装発射管×4基

RIM-7F短SAMシースパロー
8連装ランチャー×2基
RBOCチャフ発射基×4基
主砲:94式45口径
50.8センチ砲3連装5基15門(電探射撃管制)

砲弾種別
   対艦:93式50.8センチ徹甲弾
   対空:新3式50.8センチ対空弾※
   対地:零式榴弾および2式多弾子榴弾

   副砲:20.0センチ3連装2基6門
(電探射撃管制)

 高角砲:127ミリ連装12基
(電探射撃管制)

 機銃:簡易電探測的25ミリ3連装38基
(簡易電探測的)